焼酎図鑑【黒糖】 まーらん舟


南国奄美大島の黒糖焼酎は黒糖の甘い風味が薫る焼酎です。ですが、黒糖は高価なもので焼酎に用いられることは、大変贅沢なこととされてきました。しかし、その復活を願う人々の長年の努力によって富田酒造場の甕によりお酒が仕込まれ、平成16年の春、ついに伝統のお酒は生まれました。

奄美大島の黒糖焼酎を「純・奄美大島産の黒糖」を使って醸し出したいという想いから始まった焼酎作り。効率化の波に消えていった奄美大島の製糖所を探し出すところから始めなければなりませんでした。その想いに答えてくれる製糖所が、「徳之島」で見つかり、本格的に「本物」の焼酎造りが始まりました。

奄美の原生林の秘境・金作原の水と徳之島の徳南西島さんの造り出す手作りの純奄美産の黒砂糖、そして、黒糖焼酎の第一人者・富田さんの伝統的な甕仕込みで造られる唯一無二の黒糖焼酎。それは、50年前に途絶えた伝統の味わいの復活でも有りました。

平成16年ついに、富田専務の夢である珠玉の黒糖焼酎「まーらん舟」が完成。新酒ながらに最初から驚くほどに落ち着きのある、しかも秘めたる奥行きのある味わいに仕上がりました。極上の原材料と熱い想いで造り出されたこの焼酎は、時がたてばたつほど複雑味を増していき新たなる次元の味わいを表現してくれることでしょう。

 


まーらん舟・名前の由来
それは、奄美大島から海を越え、沖縄、大陸間を航海していた貿
易船の名前。「貿易品」=「幸せ」、それが転じて「幸せを運ぶ舟」として縁起の良いものとされています。